肌の悩みを隠し、肌の質感を美しく見せるために、欠かせないのが「ファンデーション」です。しかし、その種類が非常に豊富であり、どれを選び、どう使い分けるかが難しいと感じることがありますね。
今回は、そんなファンデーションのさまざまな種類について詳しく解説します。各種ファンデーションの基本的な特徴や魅力から始め、メイクのスタイルに合わせた選び方、そして肌の悩みに応じた使い分けテクニックまで、幅広くご紹介していきます。
ファンデーションは、大まかに分けて5つのタイプがあります。ここでは、それぞれの仕上がりや形状の違いなど、各タイプの特徴についてご紹介いたします。
パウダータイプ
ファンデーションの中でも特に基本的なタイプは、パウダータイプです。微細なパウダーが肌にしっかりと密着し、毛穴や色ムラなどの肌悩みを効果的にカバーしてくれます。さらりとした使い心地なので、ベタつき感が苦手な方におすすめです。
なお、パウダーファンデーションには2つの主な種類があります。一つは「プレストタイプ」で、これは粉をプレスした固形状で、マット寄りの仕上がりを実現します。もう一つは「ルースタイプ」で、粉のままの状態で使用し、ふんわりとナチュラルな仕上がりを楽しむことができます。
リキッドタイプ
リキッドファンデーションは、とろりとなめらかなテクスチャーで、水分と油分がバランスよく調合されています。このファンデーションの中でも特に肌なじみが良く、スーッと広がる軽やかな使い心地が魅力です。使用するとうるおい感のあるツヤ肌に仕上がります。
優れたカバー力を持つため、シミやそばかすなどの肌悩みを自然に隠してくれます。また、肌にしっかりと密着するので、メイクの美しさを長時間維持できるのも嬉しいポイントです。
クリームファンデーションはこってりとしたクリーミーな質感が特徴で、通常はチューブやジャーなどの容器に入っています。
このファンデーションの中でも特に油分量が多く、高い保湿力とカバー力が際立っています。しっかりとメイクを楽しみたい方や、シミや色ムラなどを重点的にカバーしたい方に最適です。
リキッドタイプと同様に、肌への密着力が優れているため、メイクの持続性も高くなります。
クッションタイプ
クッションファンデーションは、パウダーとリキッドの両方の利点を組み合わせた機能的なタイプです。ケース内には液状のファンデーションが含まれたスポンジがあり、専用のパフを使用して染み込ませながら使います。
美容成分が肌に含まれているため、メイクを施すことで肌にうるおいを与え、ツヤ感たっぷりでみずみずしい肌に仕上げてくれます。
高いカバー力を備えており、化粧下地などを省略して使用できる種類も多いため、時短メイクを求める方からも人気を集めています。
ミネラルタイプ
ミネラルタイプのファンデーションは、ファンデーションの形状ではなく、使用されている成分に特徴があります。主に天然由来の鉱物を原料にし、パウダー、リキッド、クリーム、クッションなど、メーカーによって様々なタイプが存在します。
クレンジングいらずで、石けんだけでオフできる種類が多く、肌への負担や刺激が少ないのが魅力です。カバー力はやや弱めですが、圧迫感のないつけ心地で、素肌感のある雰囲気に仕上がります。そのため、ナチュラルメイクが好きな方に最適です。
<肌タイプ別>ファンデーションの種類の選び方
最初におすすめしたいのが、肌タイプに応じたファンデーションの選び方です。ここでは、それぞれの肌タイプの特徴と、悩みをカバーするのに適したファンデーションの種類について解説いたします。
普通肌におすすめの種類
普通肌タイプは、肌の水分と油分のバランスが良好な状態です。肌荒れや乾燥といった肌悩みがほとんどないため、基本的にどのファンデーションの種類も快適に使うことができます。
ただし、肌の状態よりもメイクの仕上がりに合わせてファンデーションの種類を選ぶことも重要です。テクスチャーやカバー力など、使い心地に着目して選ぶことがおすすめです。
また、体調や季節によっては普通肌でも肌悩みが出る可能性があります。その際には、その時々の肌の状態に合わせた選び方を意識してみてください。
乾燥肌におすすめの種類
乾燥肌は、肌の水分と油分がともに不足している状態で、肌がカサついたり、つっぱり感があったりといった悩みがよく見られます。
乾燥肌には、リキッドタイプやクリームタイプなど、メイクをしながらも肌のうるおいを保つことができるファンデーションが適しています。みずみずしい質感のクッションタイプもおすすめです。
一方で、水分や油分が不足しているため、パウダーファンデーションは避けた方が良いです。これらのファンデーションを使用すると、肌の乾燥がより目立ちやすくなる可能性があるため、注意が必要です。
脂性肌におすすめの種類
脂性肌の特徴は、皮脂の量が過剰で、テカリが目立ちやすいことです。メイクを朝きれいに施しても、時間が経つと肌がベタつき、メイクがドロドロに崩れやすいケースがよく見られます。
脂性肌の方には、サラサラとした仕上がりが期待できるパウダーファンデーションがおすすめです。パウダーが余分な皮脂を吸収してくれるため、美しいメイクの仕上がりを長時間持続させてくれます。
一方で、リキッドやクリームなどのファンデーションはベタつきを悪化させる可能性があるため、避ける方が良いでしょう。
混合肌は、乾燥肌と脂性肌の特徴を同時に持つ肌タイプを指します。具体的には、「頬や目元は乾燥するけれど、Tゾーンや小鼻周辺はベタつく」といった状態が一般的です。
混合肌の場合、基本的には乾燥肌に合う種類のファンデーションを使用することをおすすめします。しっとりとした使い心地のリキッドやクリームを主に使用してみましょう。ベタつく部分にはこれらのファンデーションを控え、代わりにサラリとしたパウダータイプを使用してみると良いでしょう。これにより、肌全体に適したバランスのメイクを実現できます。
敏感肌におすすめの種類
敏感肌は、紫外線や乾燥など外部からの刺激に敏感で、肌荒れやヒリつき、赤みなどの悩みが出やすい特徴があります。ファンデーションは肌に長時間触れるため、肌にかかる負担を考慮した選び方が重要です。
敏感肌の方におすすめなのは、石けんでオフでき、素肌の質感を活かしてナチュラルなメイクが楽しめるミネラルファンデーションです。パウダー、リキッド、クリームなど様々な種類がありますので、好みのテクスチャーや仕上がりに合わせて選んでみてください。これにより、敏感肌にやさしく、自然なメイクを実現できます。
<メイクのタイプ別>ファンデーションの種類の選び方
ファンデーションを選ぶ上で、自分の好みや求めるメイクの効果に合わせて種類を選ぶことは非常に重要です。各種類のファンデーションは、メイクの印象を大きく変える要素となっており、どのようなメイクに仕上げたいかを考えながら選んでみましょう。
マット肌メイクにおすすめの種類
マット肌は、光沢感のない滑らかな質感と、上品で落ち着いた雰囲気が特徴です。肌悩みとして色ムラやくすみが気になる場合、丁寧にカバーすることで、美しく整ったマットな肌に仕上げることができます。
ファンデーションの選び方として、カバー力に優れるパウダーやクリームなどの種類を選んでみましょう。また、ツヤ感のあるリキッドやクッションを使用する際でも、仕上げにフェイスパウダーを重ねることで、マットな質感を楽しむことができます。
ツヤ肌メイクにおすすめの種類
みずみずしい質感と健康的なフレッシュさが魅力のツヤ肌メイク。ツヤ肌を演出するには、ファンデーションの選び方が重要で、特にリキッドやクッションタイプを選ぶことがマストです。
これらのファンデーションは、水分量が多く滑らかなテクスチャーを持っているため、素肌がうるおいで満たされているような自然なツヤ感を実現できます。
ただし、脂性肌や混合肌の方は、ベタつきやテカリの可能性があるため、部分的にパウダーファンデーションを追加してツヤ感を調節すると良いでしょう。
カバー力重視のメイクにおすすめの種類
シミやそばかす、ニキビ跡、くすみなどを隠したい肌悩みが多い場合は、カバー力に優れるファンデーションを選ぶことが重要です。特に、クリーム、リキッド、クッションタイプなどが適しています。
これらのファンデーションは油分と水分のバランスが取れているため、肌にしっとりと密着し、気になる部分をなめらかに整えてくれます。また、「カバーはしたいけれど厚塗りは苦手…」という方は、これらのファンデーションと一緒にコンシーラーを活用すると、より自然な仕上がりを実現できます。
ナチュラルメイクにおすすめの種類
ナチュラルメイクが好きな方には、すっぴん肌のようなやわらかな質感が魅力です。そのため、カバー力よりも仕上がりの軽さに注目したファンデーションの選び方が適しています。
特に、パウダーファンデーションのルースタイプやミネラルファンデーションがおすすめです。これらのファンデーションは、ソフトなつけ心地で、素肌の自然な美しさを引き出しながら、繊細な印象に仕上げることができます。
また、パウダータイプを使用する場合は、パフよりもブラシで塗布すると、厚塗り感が出にくくなりますので、おすすめです。
素肌をいたわるメイクにおすすめの種類
肌に負担をかけたくない方には、素肌をいたわるメイクができるかどうかを考慮したファンデーションの選び方がおすすめです。
天然の鉱物を主成分としているミネラルファンデーションを試してみましょう。これらのファンデーションは石けんオフできるタイプが多いため、メイク中もオフする際も肌にあまり負担をかけずに使用できます。
また、成分に着目して選ぶことも重要です。保湿成分が豊富なクッションタイプであれば、肌のうるおいを守りながら心地よくメイクができるでしょう。
<お悩み別>おすすめのファンデーションの使い分け方法
最後に、肌悩みやライフスタイルに合わせたファンデーションの使い分け方法をご紹介します。異なる種類のファンデーションを使い分けることで、より快適にメイクを楽しむことができます。
マスク生活を快適にする使い分け方法
マスク生活が続く中、マスクにメイクが付着して崩れることが悩みの種となっている方も多いでしょう。より心地よくメイクを楽しむために、マスクに触れる部分と触れない部分でファンデーションを使い分けてみましょう。
マスクで隠れる頬から下には、軽い使い心地でふんわりと仕上がるパウダーやミネラルファンデーションがおすすめです。一方、マスクからはみ出る目元から上は、カバー力や仕上がりのよさを重視してリキッドやクリームファンデーションを使用してみてください。これにより、メイクがマスクに移りにくく、より長時間快適にメイクを楽しむことができます。
季節に応じた使い分け方法
普通肌で特に肌悩みがない方でも、「夏は汗や皮脂でベタつく」、「冬は空気が乾燥して肌もカサカサする」といった肌の変化を感じる場合があります。肌質は1年中同じとは限らないので、季節に応じてファンデーションの種類を使い分けてみましょう。
暖かくて皮脂分泌が盛んになる春から夏にかけては、サラリと使えるパウダータイプがぴったりです。
一方、気温が下がり乾燥が目立つ秋から冬には、しっとりとした使い心地のクリームやクッションタイプを選んでみてください。これにより、季節に合わせて肌の状態に適したファンデーションを選ぶことができ、より快適にメイクを楽しむことができます。
肌の状態に合わせた使い分け方法
肌の状態と相談しながら種類を選ぶことも、ファンデーションの使い分け方法としておすすめです。
肌荒れやヒリつきといったトラブルが起きているときに、カバー力や持続力が高いタイプを使うと、肌への負担が一層大きくなります。また、肌トラブルがさらに悪化してしまう可能性も考えられます。
このようなときは、カバー力や仕上がりを重視したい気持ちをグッと堪えて、肌に負担がかかりにくいミネラルファンデーションでメイクしてみましょう。これにより、肌トラブルを悪化させずに、快適にメイクを楽しむことができます。
使用シーンによる使い分け方法
ファンデーションを使うタイミングやシーンごとに、種類を使い分ける方法もおすすめです。たとえば、外出先でメイク直しをする場合、指で塗るリキッドやクリームタイプだと使いにくく負担に感じる可能性があります。
お直し用として使うのであれば、パウダーやクッションファンデーションを選んでみましょう。これらは指先を汚さずパフやブラシで手軽に使えます。また、コンパクトケースに入っている種類が多いため、ポーチに入れて携帯しやすい点も魅力です。
ファンデーションを上手く使い分けて、ワンランク上の仕上がりへ
ファンデーションの種類と、肌質や悩みに応じた選び方についてご紹介しました。基本知識がないままファンデーションを探そうとしても、アイテム選びは難航してしまいます。しかし、各種類の特徴や選び方を正しく知っておけば、数多くの中から自分に合った、とっておきの1点を見つけられますよ。
今回解説した内容を参考にファンデーションを選んで、理想の仕上がりを叶えてくださいね。自分の肌質や好みに合ったファンデーションを選ぶことで、メイクの楽しみがさらに広がることでしょう。